ピラフの答案

大学生が〜暇な時間に〜つらつら〜つらつら〜

Lv.11 いも

今週のお題 いも

 

イモ界日本支部ヒエラルキーは、トップにジャガイモがいて、次にサツマイモ、サトイモ、ナガイモだった。彼らは彼らなりに自分の位置を把握し、そこそこの生活を送っていたと思う。序列が低いからと言って虐げられることはなかったし、とある料理においてはなくてはならない存在だった。例えば、煮物にはサトイモが必要だし、ネバネバ系料理を作ろうものならナガイモは欠かせない。序列下位の彼らは必要とされることが嬉しいながらも向上心というものはなかった。というより、ジャガイモ、サツマイモの背中が遠すぎて距離を縮めようという考えがそもそもなかったし、今が幸せならこれ以上は望まなかった。

 

ある日、サトイモとナガイモがヒルナンダヨを見ていた。

「さぁ~!原宿にやってまいりました!こちらで大行列を作っているのは、タピオカミルクティーという飲み物らしいです!さっそくJKに話を聞いてみましょう!」

JK①「まぢ名前がかわいい~」

JK②「黒くて丸くてかわいい~」

JK③「タピオカしかかたん!!!」

JK④「このミルクティーの下品な甘さとタピオカのもちもちとした食感がマッチしていて、非常に斬新な飲み物だと思う。ミルクティーはもっと砂糖を減らして本来の味を引き出してもタピオカはその仕事を怠らないと思うし、そうすればJKだけでなく、JDや大人な女性にもウケるのではないだろうか。いっそ抹茶やウーロン茶などの様々なものに挑戦するのに加え、お好みでカスタマイズできるようにしたら商品の幅も広がると思うし、一過性のブームをより持続させることが出来ると思う。今後のタピオカミルクティーの展開に期待する。ちなみにタピオカというのはキャッサバが原料で、要はイモなので飲み過ぎると太ってしまう。逆にそこにビジネスを見出したい。」

 

サトイモ「いま、タピオカはイモっていった?」

ナガイモ「しかもキャッサバって言ってたぜ。キャッサバつったらよ、世界的に言えばジャガイモに次ぐイモだぜ。」

サトイモ「来週さ、イモ例会あるじゃん。キャッサバきたらどうする?w」

ナガイモ「やめろよ!w 、、、やめろよ、、、、」

 

一週間後

ジャガイモ「じゃあ例会始めよっか~、つっても雑談なんだけどなw」

サツマイモ「まあこのままでいっかーってもう何十年も経ってるからね(笑)」

サトイモ「現状報告ったって現状が変わらないですもんね!!!!」

ナガイモ「そうそう!!!現状!!!変わらない!!!!!」

 

そのとき、突然ドアが開いた。

???「ちぃーっす!w 例会ってここであってんすか?w」

ジャガイモ「誰だお前」

???「あ、オレすか?キャッサバっす!なんか芋っぽいとこで例会やってるんすねw 世界はもっとゴージャスだったけどなぁ~w まぁいいや、今日からヨロシクっすw」

サツマイモ「おい新入り、態度に気を付けろ」

キャッサバ「いやサツマイモがイキんなやw ジャガイモさんしか尊敬しねぇわw」

サツマイモ「世界は知らんけどな、ここじゃお前の居場所なんてねえよ。」

キャッサバ「それはどうかな~ ^^ ま、挨拶したんでもう帰りますわw」

サトイモ・ナガイモ (あわわわわわ...)

 

翌日

サトイモ「ちょっとやばいな、、」

ナガイモ「あいつ入ってきてから俺ら一言も話せなかったな、、」

サトイモとナガイモは頭を抱えた。そのときだった。

 

「おいお前らどうした~!キャッサバのことを気に病んでるのか?それなら大丈夫だ、俺まだキャッサバ日本で見てないから!心配するだけ損だぞ!元気出せ!」

ジャガイモがタピオカミルクティーを飲みながら話しかけてきた。

 

サトイモ「いやジャガイモさん、、、」

ナガイモ「その手に持ってるやつ、、、」

ジャガイモ「お、これか~?これな、タピオカつってな、今原宿ではやってるらしいんだ。名前もかわいいし黒くて丸くてかわいいだろ~タピオカしか勝たん!!!!」

 

サトイモ「あんま言いたくないんすけど、それ、その黒くて丸いの、原料キャッサバらしいっす」

ジャガイモ「え?」

ナガイモ「そんなんだからキャッサバがデカい態度取るんすよ、、」

ジャガイモ「、、、アイツあんな尖ってんのに丸くなって世の中ウケ狙ってんじゃねえかよ、、、」

サトイモ・ナガイモ「はあ、、、これからどうしよう、、、、」

 

 

続 レベル12(追記:断念)